天使の港

プエルト・アンヘルPUERTO ANGELと書き、天使の港という場所に来た。

芸術の町オハアカ(絵画や芸術家が街にいたため)で二泊し太平洋側のビーチまで降りてきた。太平洋側は波が高いらしく、近郊の町ではサーフィンの世界大会がこの時期行われている。そんな、騒々しい場所から約80km離れた場所にこの町?村がある。着いて海を高台から眺めると漁港か?というくらい小さな船が浮かんでいる。その奥にほんのちっぽけな入り江がある。そこがビーチで旅行者用のホテル、レストランがある。ガイドブックには地図やホテルなど載ってないために久しぶりに自分で探そうとしたが、バックが重たいこと重たいこと。テキストや三島由紀夫の本が肩を締め付け10分程歩くとゼイゼイなった。はやく三島読み捨てないかんなと自分の強欲(学校の図書館から拝借)さに戸惑いながらキョロキョロしてるとそこに、天使の港の名に恥じぬ天使の客引きが声を掛けてきた。
小さい色黒のメキシカンなのだが年は小学生くらいだろうか。かなり幼い。普段は客引きには声を掛けられても無視をするのだが、疲れと子供に対する安心感でホテルに案内してもらった。案の定、1件目は中級のホテルに案内された。テレビ、バス、トイレ、インターネット付で250ペソ(2,500円位)。
高すぎる。とても高い。
断った後、少年に捲くし立てた。
「見てわかるやろ!俺1人でケチそうやろ。テレビとかエアコンとか要らんの。てか、テレビ見ても意味わからんくらいの語学力やろ?ただ、寝れればいいの!!マスバラト、ポルファボール!!」
 最後のもっと安いとこだけスペイン語で言ったのだがジェスチャーが通じたのか、次は隣の隣の民家みたいなところに案内した。道路側の壁には微かにホテルとわかるペイント。一人で探してたら確実にパスするところだが、天使に案内されて中に。そしたらまぁ良いところで、主人も客が少ないのか笑顔のウェルカム。横はビーチでちょっとした展望台から海に行ける。部屋も見せてもらったが真っ白でシンプルな独房みたいな広さで清潔。何より部屋が明るいのがいい。今まで泊まったところの安宿は、蛍光灯(黄色)ばっかりで夜読書しようにも暗くて見えずらかった。せっかくレーシック手術した意味もないくらい暗いところで読書してたのだが、今回は白熱灯で明るく、これで決めたようなもんだった。バス・トイレ共同で、100ペソ(1,000円くらい)で大満足。
画像

客引きの天使にチップをあげようとすると、いらないの一点張り。その代わり、ノートの切れ端にレストランの名前と自分の名前シエルと書きこう言った。
 「チップは要りません、レストランを海岸沿いでやっているんで風呂に入ったら食べに来てください。」
 そうしてノートの切れ端を渡し足早に去っていった。私はその健気さにいたく感動して、風呂も入らず荷物を置いたまま天使の後を追いかけた。レストランに着くとシエルが席に案内してくれた。ほんとにビーチが目の前にあるレストランでテーブルにはランプが置いてあるおしゃれなところ。
嫌な予感がした。
メニューを見てびっくりした。高っつ!!ほとんどの食事がさっきの一泊の値段を超えている。出ようかなとも思ったが、シエルの笑顔を見ていたら、まぁいっかという思いになり、一番安いステーキとビールを頼んだ(一人で居るときはあんま飲まない)。
 波の音聞いて、ビールの美味さを味わいながら思った。あの天使にしてやられたなぁと。
しかし、このロケーションでこの値段ならお得かと思い始め顔がにやけてきた。シエルは人気者のようで色々な旅行者と仲良く写真撮ったりしていた。帰りに、笑顔で朝食もやってるからまた食べに来てよと営業され、こいつおったらこの店も安泰やなと鼻歌交じりに独房に帰っていった。

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